「電気設備のメンテナンスのため、4月14日(土曜日)、午前4時より、約4時間、停電となります」
という貼り紙が、ずいぶん前から、会社のビルの入り口にしてあって、気にはなっていたのですが、それが、いよいよ、翌日に迫ったため、弊社で「システム」を担当している中国人女子社員が、
「今日は、21:00に、サーバーとネットワークをシャットダウンしますよー」
と言って、夕方から、騒いでいました。
(こりゃ、21:00以降は、仕事にならんな・・・)
ということで、この日は、「シャットダウン」とともに、とっとと帰ることにしました。
なお、
「明日は、朝7:30には、立ち上げておきますよー」
ということでございました。
(だいたい、そう簡単には、立ち上がってくれないんだけどな・・・)
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翌日、昼間、社外で商談などを済ませて、土曜日だし、そのまま帰ろうかと思ったのですが、やはり、なんだか、「中国人女子社員」が気になってしまいます。
(どうにも、イヤな予感がする・・・)
そんなわけで、17:00前に、ふらりと、本社に出社してみました。
「サーバー室」から、なんだか、猛烈に、芳しくない、「気」が、発せられています。
私は、おそるおそる、ポケットから、「iPhone」を引っ張り出し、無線LANが繋がっているかどうか、見てみますと、案の定、インターネットに出ることができません。
iPhoneの画面を、じーっと見て、たたずんでいると、「彼女」がサーバー室から転げ出てきて、そして、私に視線を向けます。
(ダメだ。瞳孔が開きかけている・・・)
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この方、「パニック」を起こすと、北京語的アクセント7割、日本語的アクセント3割ぐらいになってしまって、なんだか、もう、何を言っているのかわからなくなります。
サーバー室から転げ出たかと思うと、走り出し、どこかに電話をしています。
おそらく、システム屋さんのサポートセンターとか、「上司」とかにだと思われます。
その電話の様子も、完全に、パニクってしまっていて、きちんと、意思疎通がとれているのか、心配になります。
(こりゃ、一戦、交えないといかんな・・・)
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「コレ、・・・さん、こちらへきなされ」
まず、彼女を落ち着けないといけません。
こういう場合、まずは、こちらが、「ゆっくり」と話しかけることが肝要です。
「どうされた?」
と聞くと、
「ネットワークが・・・」
と、まずは、そうなんだろうなぁという返答が返ってきます。
そして、
「電源を入れたり消したり・・・それをもう、10回ぐらいやったり・・・モデムが・・・ハブが・・・ルーターが・・・LANケーブルを変えたり・・・」
(・・・。)
OK。だいたい、もう、「状況は」、わかりました。
なんだか、火事の通報を受けている消防士の心境でございます。
配車係の諸君らに、「彼女」の様子を聞いてみると、朝から、なんだか、
「尋常じゃない様子」
だったのだけど、
「オレたちにはどうしてあげることもできなかった」
とのこと。
(まあ、そうなんどろうけど・・・かわいそうだったなぁ、つらかったろうなぁ・・・)
まあ、そんなわけで、できるかどうかわからないけど、とにかく、一緒に、「問題解決」することにしました。
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さて、みなさん。
こういう場合、どうしましょうか?
私は、システムとか、コンピュータの専門家ではございません。
だけど、私は、日頃、
「当社における、ありとあらゆる請求書をチェック」
しているので、
・弊社のシステムが、
・どのような内容になっていて、
・どこに、
・毎月いくらぐらい払っているか?
については、だいたい知っています。
まずは、そのあたりを手がかりに、解決に向けて、動き出すことにしました。
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「・・・さん、まず、ネットワーク構成図をもってきなさい」
ということで、まず、これを見てみます。
私の「iPhone」を基点に考えると、
・iPhone
→無線LANアクセスポイント
→ハブ
→VPNルーター
→ハブ
→ファイアーウォール
→光モデム
→そして、インターネットの世界へ。
ということになっているようです。
そんなわけで、私の「iPhone」が、どこまで進むことができているかを、チェックしてみることにしました。
「iPhone」で、無線LANの電波をサーチしてみると、「アクセスポイント」をキャッチしています。
それに繋いでみると、
(あら?)
繋がるのだけど、インターネットに出て行けません。
そこで、無線LANへの接続状況を見てみると、
(あらあら・・・)
私の「iPhone」には、IPアドレスが割り当てられていません。
つまり、
「無線LANアクセスポイントには繋がっているけど、VPNルーターには繋がっていない」
ということになります。
ここで、考えられることは、
①「無線LANアクセスポイント」から「VPNルーター」に繋がるケーブルが壊れている。
②「ハブ」が死んでいる。
③「ハブ」から「VPNルーター」に繋がるケーブルが壊れている。
④「VPNルーター」が壊れている。
この4つのうち1つ、もしくは複数の「問題」が発生しているということになります。
さて。
我々は、どのような行動を取らなければならないか。取ることができるか。
まず、ここに登場している「ケーブル」、「ハブ」、「VPNルーター」の中で、「VPNルーター」は、「機器」ではなく、「コンピューター」であると考えなければなりません。
これが壊れてしまうということは、
「中身の見えないコンピューターの修理」
ということになりますので、これは、我々、「素人」では不可能です。
諦めて、システム屋さんがくるのを待たなければなりません。
よって、「VPNルーター」が壊れているということは、「ないもの」として、行動するしかありません。
私の経験上、「ルーター」の類は、まず、「壊れること」がありません。
仮に、「不具合」が発生しても、
「電源を切って、電源を入れ直す」
ということをすると、だいたい、無事に、正常に、立ち上がるようにできています。
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そんなわけで、まずは、「ケーブル」を疑うことになります。
なにしろ、「線」ですから、物理的に、「切れてしまう」ことがあります。
しかし、ここは、彼女が、既に、
「生きている別のケーブルに入れ替えたけど、ダメだった」
と、パニくりながら答えます。
(わかったわかった。そこまではやったのね)
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ということは、
「"ハブ"じゃねーの?」
ということになります。
私は、あらゆるネットワーク機器の中で、
「ハブ」
というものが一番嫌いです。
私は、日頃から、「ハブ」のことを、
「バカハブ」
と呼んでいます。
「ハブ」という機器は、いわば、
「情報のタコ足」
というようなものですが、昨今の「ハブ」は、
「スイッチングハブ」
というものであり、単なる「タコ足」ではなく、
「入ってきた情報を、どこに向けて送ったらいいかを考えながら、中継する」
というものであり、「機器」なのか、「コンピューター」なのか、よくわからんのですが、なにしろ、「アホ」であることは間違いありません。
それなりに高いモノを買ってきても、結構、頻繁に、壊れます。
「電源を切ったり、つけたり」
で直ることもありますが、だいたい、おかしくなったら、もう「終わり」です。
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「ハブ」ならば、池袋の、「ビックカメラ」で売っています。
現段階では、
「ハブが壊れている」
というのは、「仮説」ではありますが、
「ハブを買い換える」
ということは、もしかすると無駄になるかもしれませんが、そんなに高いものではありませんので、この「緊急時」において、仮説検証のためのコストパフォーマンスは、悪くありません。
(ちなみに、この日は、朝から、前日に、万一の事態に備えて、プリントアウトしておいた"紙の配車表"を使って、"アナログ配車"をしていて、"配車漏れ"が起こりやしないか、ドキドキでございます)
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商法で「株主総会決議」、「取締役会決議」が必要なものを除き、
「あらゆる決定権」
を有している私は、配車当番で出勤していた新入社員を1匹連れて、池袋の「ビックカメラ」に向かいます。
パソコン館3Fの「周辺機器コーナー」に行き、ビックカメラの兄ちゃんに、
「一番上等な、バカハブじゃなくて、スイッチングハブをちょーだい」
と言うと、ELECOM製の、なんとも頼りない、なんだか「家庭用」の臭いがする、
「24ポートで、とりあえず、50℃まで耐えられるというスイッチングハブ、29,800円也」
というものが出てきました。
(まあ、いいか。とりあえず・・・)
それを、小僧に持たせ、本社に戻り、
「いったん、すべての機器とサーバーの電源を落とし、バカハブを入れ替え、電源をオン」
したところ、無事に、私の「iPhone」は、インターネットに出られました!
基幹業務システムも動きだし、本社内で、ささやかな歓声が上がります。
中国人女子社員の「瞳孔」も、無事に、生気を取り戻してきました。
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ちなみに、「バカハブ」が死んでいると、埼玉工場のネットワークも
「全滅」
になるようです。
埼玉工場からは、
・埼玉工場
→VPNルーター(埼玉)
→専用線
→VPNルーター(本社)
→「バカハブ」
→ファイアーウォール
→インターネット
という構成になっているので、「バカハブ」がイカれてしまうと、埼玉工場でも、インターネットに出られないし、基幹業務システムも使えない、ということになっていたようです。
(バカハブ、まったく、迷惑な話です)
ということで、今日の写真は、
「新しいバカハブ」
こんどう